ペルソナって何? WEBサイト制作に必要なペルソナ設定はこう考える
ビッグコマースWEBマーケティング担当のyamです。中小企業のWEB担当者向けに、シンプルでわかりやすい記事を心がけております。
今回は「ペルソナ」について。
「ペルソナ」という言葉を聞いたことはありますか?
マーケティング業界では日常的に使われる用語ですが いわゆる貴社の商品やサービスを届けたいターゲットのことです。
そう言われると、どの会社にも商品を売る先のターゲットは存在しているはずです。
ですので改めて『ペルソナを設定しましょう!』なんて言われても 無駄な作業のような気がしてしまいますね。
でもよく考えてみましょう。
WEBの世界ではあらゆるユーザーが存在しています。
老若男女、趣味嗜好も異なる、地域や国も問わない人たちが毎日様々なWEBサイトを訪問しています。
その無数のユーザーすべてに自社の商品を売り込むことは、とてもハードルが高いと言えますし
広告費だけ考えてみてもかなりの無駄が生じます。
よっぽど広告費に余裕のある大企業なら別の話ですが…。
例えば、注文住宅を販売している会社であるとしましょう。
新たにWEBサイトをつくり、認知度を高めて新規客を増やしていこうと戦略を立てたと仮定します。
これまでは、展示場や訪問営業、紹介などで新規客をとってきていました。
来場もしくは紹介いただいたお客様に どんな家を作りたいか、住みたいかをヒアリングし そこから図面や価格を提案していました。
さて、新たに制作したこの住宅会社のWEBサイトを、新規客はどのようにして訪れるでしょうか?
(ここでは新規客という点に着目します。展示場を見た後にWEBサイトを訪れたユーザーは新規客ではないとみなします)
ここに「ペルソナ」設定が活躍します。
1.どうしてペルソナが必要なのか?
先ほどの住宅会社で話を進めていきます。
お伝えしたように、WEBは無数のユーザーが存在する世界です。
同じく、多くのWEBサイト(競合も含めて)も存在します。
よってそのWEBサイトが、ユーザーのニーズにマッチするかどうかがとても重要なポイントです。
ユーザーはあらゆる検索語句で、色んなWEBサイトを訪問します。
『注文住宅 激安』
『400万 注文住宅』
『カリフォルニア風住宅』
『平屋住宅 おしゃれ』…etc。
その検索ニーズに応えうるWEBサイトに、ユーザーは敏感に反応します。
自分が検索した意図にピッタリのWEBサイトを見つけると、惹きこまれて熟読します。
もし「カリフォルニア風住宅」で検索したユーザーが訪れたサイトが
「プロヴァンス風住宅」のデザインばかりだとすれば
すぐにそのサイトを去ってしまうはずです。
つまり、WEBサイトをつくって新規客を増やしたいと考えたらまず
『どんなお客様に訪れてほしいか』
をしっかり決めておかないと、新規客はいつまでたっても増えないのです。
(もちろんゼロではないでしょうけど)
こう言うと、 「いや、これまでもあらゆるお客様のニーズに応えてきたからどんな新規客が来ても大丈夫!」
と仰る方が結構いらっしゃいます。
それは対面でしっかりと接客でき、ニーズに対してじっくりと対応できているからだと思います。
しかしWEBサイトでは先にお客様が判断します。
この会社に相談してみようかどうかは、接客する前に判断されてしまうのです。
2.具体的にペルソナを設定してみよう
そこでペルソナ設定です。
どんなユーザーにWEBサイトを訪れてほしいかを決めていきます。
具体的であればあるほど望ましいです。
ちなみにこんなことを決めていきます。
ペルソナ設定例
【名前・生年月日】
【職業・家族構成・職歴など】
【行動特性・コミュニケーション手段など】
【ペルソナ自身の課題や目標】
【批判的な意見や懸念材料】
実際に記載していくとこんな感じですね。
【名前・生年月日】
中村健司/1985年7月10日/34歳
【職業・家族構成・職歴など】
製造メーカー営業 営業主任
年収550万 賞与年2回
26歳で転職して現在の職場。成績はまずまずで昨年主任に昇格。
妻 香織(32歳)自宅近くのカフェでパートタイマー 月収9万円程度で扶養内
子供2人(小学2年生・女/保育園年長・男)小学生の娘が最近習い事でダンスを始めた。
【行動特性・コミュニケーション手段など】
自身は次男のため、家を継ぐ必要はない。
子供が大きくなる前に、校区が変わらない範囲で家を建てたい。
現在は賃貸の2LDKのアパート(家賃80,000円)
営業の合間にスマホで色んな住宅情報を見るのが習慣になっている。
妻は長男が小学生に上がったら正職に就きたいと考えている。
【ペルソナ自身の課題や目標】
現在の職場は環境も人間関係もいいので、しっかりと活躍していきたい。
40歳になるころには課長になりたい。
年齢的にも35年ローンを組むならできるだけ早く今のうちにと思っている。
家はできるだけ庭が欲しい。バーベキューを家族としたい。
お風呂はこだわりたい。特に眺めを重視したい。
外観よりも内装が大事。
【批判的な意見や懸念材料】
自分の年収で果たして家が建てられるのか?
あまりセンスがないので、いい建築デザイナーに当たることを期待している。
土地から探さないといけない。
頭金がどれくらいあればいいのかがわからない。
一度大手の住宅展示場に行ったが、住宅も価格も立派すぎて一度家を建てることを諦めていた。
と、詳しく記載できればできるほど、いいペルソナとなっていきます。
ペルソナ像が映像として見えてくるくらいが望ましいです。
これがあると対象となるペルソナがどんな言葉に惹かれ
どんな訴求をすれば反応しやすいかが判断でき
WEBサイト制作の基準や目的がが明確になっていきます。
上記のペルソナ例でいけば、住宅ローンへの安心感が伝わったり
建築デザイナーの実績を紹介したり、大手住宅会社との違いを説明したりすることで
ニーズに合うWEBサイトができていくと考えられます。
3.まとめ
WEBサイトを制作する上で、とても重要なペルソナ設定。
無数に存在するユーザーの中から、ユーザーの立場やニーズを明確にすることで
獲得率が高まる質の高いサイトを製作することができるようになります。
ペルソナ設定はサイト制作だけでなく
今後の広告運用や、商品開発にも役立ちますので是非取り組んでみてください。
ビッグコマースではお客様に寄り添い、WEBサイトの改善策を本気で考えます→